お知らせ
【2024/5/27,29】広島大学フェニックス国際センターMIRAI CREA (29日:オンラインのみ) ELSI研究会「遺伝性腫瘍とPGT-Mの倫理」
講師:
澤井 努 特定教授(広島大学大学院人間社会科学研究科)
飯塚 理恵 特任助教 (未来共創科学研究本部 共創科学基盤センター)
遺伝性疾患を対象とした着床前遺伝学的検査(PGT-M:Preimplantation Genetic Test for Monogenic/Single gene defect)は、重篤な遺伝性疾患を有する子の誕生を回避することを目的とし、病気で苦しむ患者と家族に恩恵をもたらすことができる技術である。一方、この技術は、親が望まない形質を持った子どもは作らないということも可能にし、生命の選択という生命倫理学上の重大な問題を孕んでいる。現在、公的な規制がなく、日本産科婦人科学会(日産婦)による規制のみで実施されており、その効果は学会会員のみに限定され、また法的根拠もない。この現状での倫理的課題について議論した。