イベント情報
【2025/6/8開催、対面+オンライン・要申込】公開研究会「人文・社会科学研究の射程の拡大:AI上に構築された社会のクローンとはどのようなもので、何ができて、何をしてはいけないのか」、 VILLENT広島
近年、人工知能(AI)を使って現実の社会を仮想空間に再現しようという研究が急速に進んでいます。これまではルールベースのモデルに基づいた社会シミュレーションが主流でしたが、最近では大規模言語モデル(LLM)を活用し、仮想のエージェントたちに人間のような社会生活やコミュニケーションをさせる新しいタイプの研究が登場しています。また、人々のインタビューデータをAIに学習させ、心理や行動を予測する研究なども注目されています。
このような最先端の研究を踏まえ、「AIが社会を再現できる」とは具体的にどういうことなのか、また、AIで再現された社会は私たちの現実社会とどこまで似ていて、どのように異なるのかを深く掘り下げてみたいと思います。
AIで作り出された仮想社会が現実の社会に十分近づけば、その中で多様な社会調査や人文科学研究を行うことが可能になるでしょう。さらにそれは、量的研究(数値や統計データを使った分析)と質的研究(インタビューやフィールドワークによる分析)を結びつける新たな可能性も秘めています。そのような発展性が期待される一方で、こうした新たな科学技術を活用することによってもたらされる懸念についても同時に検討する必要があります。
本イベントでは、さまざまなバックグラウンドを持つ皆さんとともに、AIを活用した「社会のクローン」を作る意義や可能性、そしてその限界や課題、ELSIの側面について議論を深めることを目指しています。
詳細はこちら(含:申し込みフォーム)
*広島大学 高等教育研究開発センターのサイトに移動します